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2023/03/07(公開: 2019/10/30)

(40)住宅ローンが払えないとき:どんな方法があるのか?

『住宅ローンが払えません。どうしたらいいのですか?』

◎住宅ローン以上に有利な借金はない

世間では、多種多様のローンがあります。その中でも住宅ローンは、低金利で長期間の借入ができる、他に類のない非常に有利なローンです。この優遇された支払い計画すら苦しい場合、先行きはかなり厳しいと言わざるを得ません。つまり、最も優しい返済計画が厳しいならば、先の見通しは立てられない。ただし、一時的な要因で住宅ローンが払えない場合は、支払い計画の一部または全体を見直して、支払い続けることが可能になることもあります。

◎支払いきれるかどうかの判断をする

一時的な原因でローンの支払いが苦しいのであれば、金融機関に支払い計画の変更(リスケジュール)を申し出ましょう。病気やケガ、産休などによる一時的な所得の減少、子どもの教育費の増大には終わりがあります。苦しい期間が限定的であることが明白ならば、滞納する前に金融機関に相談しましょう。

◎家計を見直す:節約には限界がある。収入を増やせるかどうか。

ローンを借りる際、金融機関は借主の直近数年分の年収などを元に融資審査を行います。金融機関にも将来は読めないので、ここ数年が安定していれば、今後もこの状態が続くであろう、と考えるほかありません。当然、離婚や転職、教育費の増大など、個人の状況の変化の先読みは借主本人にも難しいものです。

払えない時の対処法はどんなものがあるのか。

実は、住宅ローンの延滞率は50件に1件の割合である、と言われています。せっかく買った家です。最後まで払って自分の所有不動産としたいのは当然の想いでしょう。ローンの支払いペースを落としたり、金利を下げることで対応できる場合もあります。その主な対応方法を考えてみましょう。


★ローンを最後まで払いたい人へ

金融機関または士業(弁護士や司法書士)に相談する

お金の貸し借りは、当事者つまりお金を貸す側と借りる側の契約です。そのため、第三者に聞いても貸主がどう判断するかは分かりません。支払いが難しくなりそうな時は、早めに貸し手に相談しましょう。

<ローンを継続するための方法>
①金利交渉または借り換え
②リスケジュール
③個人再生・ローン特則の援用

はすでに借りている金融機関と交渉して金利を引き下げてもらいます。あるいは、他の金融機関にローンを借り換えることで全体の支払利息を減らすものです。これはどちらかと言うと金融機関にとって「お付き合いをしたい方」のための方策です。つまり、支払いに遅れたことがなく、ある程度の預貯金や保険や投資信託などの金融商品を買っていたり、給与振り込みやクレジットカード決済などがあるなど、金融機関にとって利益をもたらす方には叶いやすい借金の減額方法です。

支払い計画の変更をリスケジュール(リスケ)と言います。リスケには金利交渉や支払い期間の延長、一定期間元本据え置きで利息だけ支払いをする、といった方法があります。リスケは月々の支払いを減らす分、全体の支払利息が増えるので、老後にローンを残さないよう気をつけましょう。

リスケジュールで家は守れるのか?

住宅ローン以外にも多額あるいは複数の借金があったり、滞納によってローンが代位弁済されてしまった場合は、個人再生のうち”住宅ローン条項特則”の援用を検討してみましょう。これは、裁判所を通じて住宅ローン以外の借金を大幅に減額してもらったり、破棄されて6か月以内の住宅ローンを巻き戻すことができるものです。認可を受けるには、数多くの要件がありますので、司法書士あるいは弁護士に相談しましょう。個人ではまず手続きしきれませんので、士業に依頼してください。

ただし、任意売却の相談者には過去に支払い計画の変更(リスケジュール)をしてもらったり、個人再生の住宅ローン条項特則(住宅ローンのみ維持し、その他債務を圧縮してもらうこと)を援用した人が少なくないのです。中には家を守ることを優先したがために、子どもの進学を諦めてもらった、老後生活がままならない、といった方もいます。状況が悪い時ほど、冷静に現実を見極めて対応をする必要があります。

★住み続けることが最優先の場合

リースバックを狙う

先記の①、②いずれも叶わなかった場合、自宅に住み続ける方法は、親族間売買を含む、リースバックに賭けることになります。「賭ける」と書いてある通り、任意売却とリースバックは必ずしも両立するとは限りませんその理由は、「任意売却は債権者が応じる条件で売却しなければならない」こと、そして「買主(新所有者)と賃借人(元所有者)の間で賃貸借契約内容に合意する」こと、この二点が所定の期限内に整うことが必要だからです。

つまり、債権者、任意売却の依頼者、投資家の三者が期限内にすべて応じる条件で任意売却が成立しなければならないのです。

そのため、住宅ローンのような有利な借金が払えない以上、その家は手放し、転居せざるを得ない、という原則は重々認識なさったうえで、可能性は高くないものの、リースバックを希望するのが賢明です。

★売りたい、引越したい人

◎高く売りたい→任意売却をする

リースバックや後に述べる買取りより、転居を前提とした任意売却のほうが高く売れる可能性が高いです。

◎売れない、知られずに売却したい→買取または競売

自宅を売り出してもなかなか売れない、特に引き合い(内覧)すらない、ということがあります。任意売却はいつまでもできるわけではないため、ある程度の期限を以って、金融機関は競売申立てをします。競売開始決定を受けても任意売却は可能ですが、かなり難易度が上がります。

◎ブラックは避けたい

ローン残高と売却額の差額を用意する、または住み替えローンを利用する。俗に言うブラックリスト(信用情報に延滞履歴が登録されること)にならないためには、滞納はせず、借金も残さない売り方をするほかありません。その手段としては、ローン残高+売却費用(仲介手数料など)と売却金額との差額は、どこかで借りるか援助を受けて用意することになります。

また、自宅を別の物件に買い替えて、ローン差額を次のローンにまとめる”住み替えローン”の利用も考えられます。しかしこの手段は、最終的な借金が増えることになります。また、計画通りに売買が進まないと思った以上に借金が多くなるので、慎重に考えましょう。ブラックになるのを避けるために、欲しくもない家を買って、借金を増やすようなことだけは避けましょう。

★困ったときの【NG対応集】

◎自宅を賃貸にしてローン返済をする

これは、そもそも契約違反です。住宅ローンは、「融資を受けた人が住むための家」に対して行うものです。転勤などで将来その家に戻る、といった事情がない限り、賃貸物件とすることは許されていません。契約違反となった場合の対応は、金融機関によりますが、原則は「残金一括返済請求」や「収益用ローンの借り換え」あるいは「金利の引き上げ」といった対応がなされるようです。

そもそも、家を賃貸にするのは、リスクも大きいものです。空家や家賃滞納になった際のリスクがありますし、賃借人が入る際のリフォームや募集費用も必要です。また、普通借家契約の場合、賃借人がいる限り、売りたくても売れない、あるいは思った値段では売れない可能性が高いのです。

◎他で借りてローンを返す

住宅ローンが払えない際に、犯しがちな判断が「借金を借金で払う」というものです。カードローンや消費者金融などで借り入れ、当座の支払いに充ててしまう。これを繰り返してしまうと、その融資限度枠に達した際、結果として破綻してしまいます。借入先も借金も増えており、多くは自己破産などを選ばざるを得なくなります。

◎滞納を放置する

地方銀行や組合員対象の金融機関は特に顧客とのやり取りを重んじます。金融期間は住宅ローンなどの引き落としが不能な際、書面や電話で顧客に連絡をします。それに対して何の返答や説明もないまま滞納が続き、やがてローン契約が破棄されると、その後の一切の交渉に応じない、という姿勢を示されることも少なくありません。

★体験談★

『住宅ローンが払えなければ、競売しかないと思い込んでいました』

東京都立川市 Nさん夫婦 50代

・相談の経緯

下の子が小学校に入学する時に家を買いました。その時は夫の年収が720万円ほどで、4400万のローンは問題なく審査が通りましたし、特に無理なローンとは思えず。ただ、家を買うとどうしても出費が増えます。光熱費も高くなりますし、維持費もそれなりにかかります。子どもの習い事や塾の送迎には車が必要ですし、万が一の時に備えて保険も掛けますよね。子どもが中学受験をした際は、その塾代に閉口しました。上の子が私立に行けば、下の子も当然私立となりました。妻は子どもたちの部活の応援などの合間をぬってパートに出ましたが、家計は慢性的な赤字でした。気がつくと、クレジットカード頼りの生活になっていました。便利なんですよね。必要なものがすぐ手に入って、支払いは後回しなので。家を買って12年目の冬にボーナスが減額されたのをきっかけに、ボーナス払いが引き落とせず、すぐに同じ銀行のクレジットカードも使えなくなったのです。

・相談時の状況

Nさんの家計は、慢性的な「教育費メタボ」という印象が強かったのを覚えています。もちろん、賞与がローンが払えなくなった時にお子さんが二人とも大学生であったことも大きいでしょう。相談時には、住宅ローンはすでに4ヶ月滞納しており、代位弁済されようとしていました。ローンは12年払ってもまだ3900万あまり残っており、教育ローン、カード返済など雑多な借入が限度額まで借り切っている状態でした。

・結果

借入先の都市銀行の保証会社には、任意売却に応じてもらいました。物件の場所や管理状態が良かったので、当初考えていたより高い値段で早期に任意売却が成立しました。

・相談者より

住宅ローンが払えなくなると、もう競売になって、家から叩き出されるしかない、と思っていました。妻が法律事務所に勤める義兄に相談し、彼から「任意売却という仕組みがあるよ。」と教えてもらったのが相談のきっかけです。

売却はスムーズだったと思います。住宅ローンの残債務は、その他債務とまとめるとゆうに1000万以上あったので、債務整理しました。もともと住宅ローンの滞納でブラックリスト(信用情報に延滞記録がついていること)になっているので、義兄の勧めもあり、自己破産となりました。下の子の学費だけが気がかりでしたが、妻が上の子が大学生になった時にフルタイムの派遣社員となっていたので、彼女側で教育ローンを借りることができました。家の購入や教育は家族のために選んだことですが、お金のことについては、もっとよく考え、話し合っておけばよかったのかもしれない、という後悔はあります。

任意売却119番