残業代縮小で住宅ローン延滞。任意売却で再出発した守口市の事例

「家は若いうちに買ったほうが得」と考え、将来の昇給も見込んで購入。しかし残業代の削減や不況の影響で収入が下がり、リスケで凌いだものの返済は限界に。住宅ローンが生活の重荷となり、競売に進む前の現実的な解決策として任意売却を選択したケースです。

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大阪府守口市：M・T様（仮名）

職業：会社員／年齢：39歳／家族：妻・子ども2人

分譲マンション／住宅ローン残高：3,300万円／時価：2,600〜2,750万円

購入当初は無理のない返済でしたが、残業代縮小・賞与減で実収入が目減り。
一度は返済条件見直し（リスケ）で月負担を下げ継続したものの、物価高と通学費・習い事の増加で家計が圧迫。延滞リスクが高まった段階で、競売回避を優先し任意売却をご相談いただきました。

最終的な成約価格は 2,680万円。決済日に売買代金から諸費用・滞納分を差し引いたうえで、残額を債権者へ弁済しました。

売買代金（成約価格）：2,680万円
諸費用控除
- 仲介手数料（3％＋6万円＋消費税）：約95万円
- 登記関係費用・書類取得等：約10万円
- 管理費・修繕積立金の滞納解消：約15万円
- 固定資産税等の清算金：約8万円
債権者への弁済に回せた正味金額：約2,552万円
残債（3,300万円 − 2,552万円）：約748万円
サービサー協議の結果
- 債権放棄：約610万円（圧縮率約82％）
- 分割和解：約138万円を月1万円×約138回（事情により早期完済・減額交渉の余地あり）

物件が位置する守口市京阪本通は、京阪本線「守口市駅」や大阪メトロ谷町線「守口駅」が利用できる交通利便性の高い地域です。

梅田・天満橋方面への通勤アクセスが良く、近年は共働き世帯や子育て世代に人気が集中。特に「大阪市に隣接しつつも物価が手頃」「教育環境と買物利便のバランスが良い」ことが支持されています。

この地域特性を踏まえ、ファミリー層を明確にターゲットとした販売戦略を立てました。

販売価格の設定：駅徒歩10分圏・築14年・3LDKという条件から、競合物件の反響データを分析。
初期価格は2,680万円でスタートし、周辺の「2,600万円前後で成約した実績」を意識した現実的な水準に設定しました。
販売戦略：SUUMO・アットホームに加え、京阪沿線で強い集客力を持つ地元3社と情報共有。
各社の顧客データベース（ファミリー層中心）へ個別紹介を行いました。
内覧対策：生活感を抑えた写真撮影と明るい昼帯の見学スケジュールを徹底。
家具撤去・小物の色味調整・照明演出で「子育て世帯が入居後の生活を想像しやすい空間」に演出しました。
反響・成約：販売開始から約2週間で内覧3組。2組目の夫婦が購入を即決。
値下げ交渉は20万円減額提示→維持を主張し満額2,680万円で成約。
債権者調整〜決済：売買契約後、サービサー・保証会社・市役所（滞納管理費）と協議を進め、
約5週間で抹消書類が整い、スムーズに決済完了。

守口市は大阪市中心部の通勤圏でありながら、坪単価が抑えられるため、「初めてのマイホーム」や「教育費重視層」からの需要が安定しています。
このエリア特性を活かし、短期成約と高水準の売却価格を両立できた好事例となりました。

現在は実家の近くにある戸建住宅を格安で借りて暮らしています。

通勤時間は倍になりましたが、生活コストを抑えられたことで、子どもの教育費にもきちんとお金を回せるようになり、精神的にも落ち着いた日々を過ごせています。

富永順三

守口市はファミリー需要が厚く、「相場からズラしすぎない起点価格」と初動の内覧対策が効きました。

競売に入ると価格コントロールが利かず、引越費用の捻出も難しくなります。

延滞の兆候が見えた段階で相談いただければ、価格・スケジュール・引越条件・残債処理を総合的に整えられます。

「返せない月が増えそう」「競売の紙が来た」そんなときでも、手続きの順番と関係者調整で選択肢は広がります。
本事例のように、相場に近い価格での売却＋残債の大幅圧縮＋月1万円前後の分割を目指す設計が可能です。匿名のご相談でも、売却可否・時期・お金の流れを簡潔にお伝えします。

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