持分競売の入札直前に任意売却で解決した長崎市の事例
長崎市で、住宅ローンを完済していたにもかかわらず「持分競売」に巻き込まれたN様ご夫妻。
奥様のカードローン滞納をきっかけに、家の半分が競売にかけられるという予想外の事態に直面しました。
入札開始を目前に控え、任意売却で迅速に解決へと導いた実例をご紹介します。
なお、任意売却の全体像を知りたい方は、「任意売却とは?仕組みやメリット・デメリットをわかりやすく解説」をご覧ください。

- この記事の監修者
- 富永 順三 任意売却119番・代表コンサルタント
- ・年間相談件数3,000~5,000件
- ・8割以上の方が相場に近い価格で売却に成功
- ・売却後の残りの返済額:月10,000円前後の方が多数
- ・くわしい経歴→「競売体験者」だからわかります
目次
持分競売の入札直前に任意売却で解決した長崎市の事例

長崎県長崎市:N様(仮名)
職業:自営業 / 年齢:59歳 / 家族:妻
【戸建て】住宅ローン残高:なし / 時価:1,400〜1,500万円
カードローン滞納から「持分競売」へ
長崎市にお住まいのN様ご夫妻。かつて自営業が順調だった時期に住宅ローンを完済していました。
しかし景気低迷とコロナ禍の影響で売上が激減。
奥様が家計を支えるために内緒で借りたカードローン80万円の返済が滞り、債権者からの差押通知が届きました。
対象は奥様が持つ共有持分の「2分の1」。ほどなく裁判所から期間入札通知書が届き、半分の持分だけが競売にかけられることになりました。
知られざる「持分競売」の危険性
持分競売とは、所有権の一部だけが売却対象となる競売です。
落札価格は通常の相場の3分の1前後まで下がることが多く、投資目的の業者や専門家が狙う分野でもあります。
落札者は後に「共有物分割請求」を使って、残る共有者に持分の買取提案や、最終的に換価分割(売却)を求めることができます。
つまり、知らない人が半分を買えば、最終的に家全体を手放すリスクが出てくるのです。
N様ご夫妻も最初は「半分だけなんて買う人はいないだろう」と思っていましたが、実際に「入札検討中」と名乗る業者が現れ、ようやく事態の重大さを理解しました。
任意売却での迅速な対応
奥様にはほかにも2社からの借入があり、親族からの一時的な支援では根本的な解決に至らないと判断。
任意売却119番にご相談いただき、即日で債権者(カード会社・サービサー)への調整を開始しました。
任意売却による解決の流れ
- 査定価格:1,400〜1,500万円(戸建て・長崎市内)
- 成約価格:1,480万円(地元不動産業者による買取)
- 売却経費:仲介手数料・登記費用・滞納分合計 約70万円
- 残債整理:カードローン80万円+他2社分120万円 → 売却代金で全額清算
入札開始の3日前というギリギリのタイミングでしたが、申立債権者の取下げ手続きが受理され、競売手続は取消。
同時に差押抹消を行い、売買代金から債権者への弁済・登記費用を同時決済で処理しました。
関連記事:任意売却の流れが図解でわかる!相談から引き渡しまでの手順をやさしく解説
売却活動の進め方
時間的猶予がないため、地域密着の不動産会社3社と情報を共有し、即日で現地調査・写真撮影を実施。
リフォーム履歴や建物維持状態を評価し、現金買取業者との交渉を最優先に進めました。
最終的には即現金決済条件の買取業者と合意し、相場よりやや高めの1,480万円で成約。
全債務の完済と生活再建資金の確保が同時に叶いました。
任意売却を終えたN様のご感想

最初は“持分の競売なんて買う人はいない”と思っていました。
でも、実際に『入札を検討している』という見知らぬ人が家に来たとき、足がすくみました。
任意売却で間に合わなければ、家も心も壊れていたと思います。
担当コンサルタントの所感

持分競売は一般の方には馴染みがなく、対応が遅れるケースが多いです。
特に共有名義のご家庭では、どちらか一方の借入が原因で思わぬリスクに直面します。
競売開始の直前でも、任意売却で回避できる可能性は十分あります。
住宅ローン完済後も油断は禁物

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住宅ローンを払い終えても、カードローン・税金滞納などの債務が別経路で差押えに発展することがあります。
特に夫婦共有名義の場合は、相手の債務状況も確認しておくことが重要です。
今回のケースは「あと3日」でも諦めなかった結果、競売を回避できました。
時間との戦いになることが多いため、少しでも不安を感じた時点で専門家へご相談ください。
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