競売を回避するには2つの方法しかない
住宅ローンを払えなくなると、担保となっている自宅は競売によって強制的に売却されます。その競売を「本当の意味で」回避・取り下げる方法は2つしかありません。
結論から言うと、競売の申し立てを取り下げ、回避するには、住宅ローンの残債を一括で返済するしかありません。しかし、それができれば最初から苦労していません。そのため、現実的な回避策として考えられるのが任意売却です。
この2つの方法について、わかりやすく解説します。

- この記事の監修者
- 富永 順三 任意売却119番・代表コンサルタント
- 宅地建物取引士
20年の経験を持つ専門家が、解決策を無料でご提案します。
競売を回避・取り下げる2つの方法
1.住宅ローンを一括返済
金融機関が競売を申し立てるのは、住宅ローンの期限の利益を喪失し、残債の全額を一括で返済してもらえないからです。したがって、残債を一括で支払うことができれば、金融機関は競売の申し立てを取り下げます。
しかし、この方法は親族からの支援などがある場合に限られるので、現実的な解決法とは言えません。
2.任意売却(リースバック)
任意売却とは、競売になる前に「ご自身が任意で不動産を売却」する方法です。
多くのメリットがありますが、一番の利点は借金を多く減らせることです。任意売却なら、ほとんどのケースで競売より高値で売却でき、引越し代の確保も可能になるケースがあります。
任意売却の手数料(競売取り下げ費用)は売却代金から精算されるため、持ち出し費用(手持ちの現金)は実質0円です。相談料や着手金もかかりません。
また、任意売却と同時に「リースバック」という方法を組み合わせれば、売却後もそのままその家に住み続けることができるケースもあります。たとえば、買主となる投資家などに家を買い取ってもらい、その買主と賃貸借契約を結ぶことで、賃貸として家に住み続けられます。
実際に、当社にご相談いただいた中にも、競売開始が目前に迫っていた方が、任意売却とリースバックを組み合わせることで家に住み続けられた事例もあります。以下の関連記事も参考にしてください。
▶ 関連記事:競売寸前だったが任意売却とリースバックで住み続けられた事例
その他の選択肢で競売を回避できる?
「自己破産」や「個人再生」などで競売を回避できないか?と考える方もいます。結論から言うと、これらは競売を直接回避する手段ではありません。
自己破産
自己破産は、借金の支払義務を免除(免責)してもらうための手続きですが、住宅ローンの残債を免責しても家を失うことは避けられません。住宅ローンの債権者は、引き続きその家を競売にかけて、貸付金の回収を図ります。
むしろ、自己破産後の競売になると、費用面で最悪の事態になりがちです。なぜなら、自宅を所有した状態で自己破産すると、費用が高い「管財事件」という手続きになることが多く、そのための予納金として50万円程度を裁判所に納める必要があります。
一方、競売前に任意売却した状態で自己破産すれば、費用が安い「同時廃止」という手続きで済むことが多いです。同時廃止なら、管財事件のような高額な予納金はかからず、費用を大幅に抑えれらます。
つまり、自己破産する場合でも、競売で家を失う前に任意売却するほうが、費用面で合理的な選択肢なのです。
実際にかかる費用については「自己破産で家はどうなる?競売と任意売却の選択肢と正しい手続き」をご覧ください。
個人再生(住宅ローン特則)
個人再生は、住宅ローン以外の債務を大幅に減額し、原則3年で残りを返済していく手続きです。この手続きの「住宅ローン特則」を利用すれば、住宅ローンはそのまま支払いを続け、家を維持できます。
ただしこの方法は、住宅ローン以外の借金が多く、それが家計を圧迫している場合に有効です。もちろん、住宅ローン以外の債務がチャラになるわけではありません。例えば、300万円の借金があれば、最低でも100万円程度は3年以内に支払う必要があります。
また、そもそも住宅ローンしか債務がないなら、この方法は使えません。あくまで、住宅ローン以外の借金が原因で家計が苦しい場合の解決策です。
競売を取り下げて解除する手続き
競売を取り下げる手続きで、障害となるのが「不動産の差し押さえ」です。
住宅ローンを払えない状況なら、固定資産税などの税金も滞納していて、役所から不動産を差し押さえられているケースがほとんどです。また、金融機関からの競売申し立てをきっかけに、税金回収のため役所が差し押さえることもあります。
差し押さえされたままだと、通常の売却や任意売却をするにしても、その差し押さえを解除しない限り、登記簿上の権利を移転できず、競売を取り下げできません。そのため、まず差し押さえを解除する必要があります。
任意売却をする場合、債権者は、差し押さえを解除するための費用を、売却金額から一定額支払うことを認めています。そこで、当社の相談員は、役所の担当者と話し合い、債権者と役所の両者が納得できる金額で折り合いをつける調整をします。
競売取り下げ費用はいくら?誰が払う?
競売の取り下げには、おもに裁判所に払う手続き費用(予納金:50万〜100万円程度)と登録免許税(1件1,000円〜)がかかります。
「手持ちの現金がないと取り下げられない?」と不安になりますが、持ち出しは不要です。費用の支払いや負担の仕組みは以下の通りです。
| 予納金 (競売の手続き費用) |
登録免許税 (差押え抹消) |
|
| 費用の目安 | 50万〜100万円 | 物件1件につき1,000円 |
| 最初に払う人 | 債権者が立て替える | 任意売却時に精算 |
| 最終的な負担 | あなた(債務者)の借金に上乗せ | あなた(債務者)が負担 |
| 実際の支払い方法 | 家の売却代金から精算(持ち出しゼロ) | 家の売却代金から精算(持ち出しゼロ) |
早めに動くほど有利な理由
実は、任意売却で残債を少なくできるかどうかは、どれだけ早く競売を取り下げられるか?にかかっています。
なぜなら、裁判所に支払われた予納金(50万〜100万円)は、競売の手続きが進むにつれて「裁判所の調査員が自宅に来る費用」や「不動産の鑑定料」として、毎日どんどん消費されて減っていくためです。
早い段階で任意売却した場合
予納金が使われずに残っているため、結果的に借金が大きく減ります。
競売直前で任意売却した場合
予納金が裁判所に使われているため、50万〜100万円の借金が増えることになります。
予納金はあくまで、銀行が一時的に立て替えているお金です。そのため、裁判所にお金を使われれば使われるほど、すべてあなたの借金として上乗せされてしまいます。
競売を取り下げる相談はお早めに

競売の取り下げをするには、なるべく早いほうが有利です。
競売開始決定通知が届いた後でも任意売却は可能ですが、時間が経つほど、本来減らせたはずの借金を無駄に増やしてしまうことになります。
また、売却活動に使える時間も限られるため、競売を回避するには早めにご相談ください。(相談したからと言って、必ず依頼しなければならない、ということはありません)
私たち任意売却119番は、住宅ローン問題と任意売却のプロフェッショナルです。
金融機関との交渉から売却の手続き、売却後の生活再建までサポートいたします。
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