任意売却で住宅ローンと税金・管理費の滞納を整理し再出発した事例
京都市山科区で実際にあった任意売却の事例です。
離婚や収入減などをきっかけに、住宅ローンや固定資産税、管理費を滞納してしまう方は少なくありません。
滞納が続くと、差押えや競売に発展するおそれもあります。
本記事では、任意売却によって住宅ローンと税金・管理費の滞納を整理し、再出発を果たした実例を紹介します。
なお、任意売却の全体像を知りたい方は、「任意売却とは?仕組みやメリット・デメリットをわかりやすく解説」をご覧ください。

- この記事の監修者
- 富永 順三 任意売却119番・代表コンサルタント
- ・年間相談件数3,000~5,000件
- ・8割以上の方が相場に近い価格で売却に成功
- ・売却後の残りの返済額:月10,000円前後の方が多数
- ・くわしい経歴→「競売体験者」だからわかります
目次
任意売却で住宅ローンと税金・管理費の滞納を整理し再出発した事例

京都市山科区:F様(仮名)
職業:警備員 / 年齢:53歳 / 家族:なし(離婚後は単身)
【分譲マンション】住宅ローン残高:2,600万円 / 時価:2,000万円前後
離婚後、競売申立て予告の通知が届く
ある日、妻が置き手紙もなく離婚届だけを残して家を出ていきました。これまで生活は全て妻任せだったので、どの支払いがいつ必要なのかもわからず、気づいたときには管理費や住宅ローンの督促状が届くようになっていました。」
離婚の1年前に勤めていた会社が倒産。再就職後の手取りは20万円台と、以前の半分に。
生活費を優先せざるを得ず、マンションの支払いが後回しになってしまったそうです。
管理組合からの再三の督促にも対応できず、最終的には「競売申立て予告」の通知が届くまでに悪化しました。
関連記事:競売開始決定通知書が届いた後でも任意売却できるがハードルは上がる
任意売却による解決の流れ
まず、当社では管理組合・保証会社・京都市の市税担当と同時交渉を実施。
売却価格は2,000万円で成立し、配分は次の通りになりました。
- 管理費・修繕積立金滞納:約80万円 → 管理組合へ
- 固定資産税滞納:約40万円 → 京都市へ
- 仲介手数料・諸費用:約60万円 → 当社・司法書士等へ
- 約1,820万円 → 住宅ローン債権者(保証会社)へ
ローン残高2,600万円に対し、売却後は約780万円の残債が発生しました。
関連記事:任意売却後の残債はどうなる?払えない時の対処や時効について解説
和解条件
- 保証会社の債権放棄:約480万円(放棄率 約62%)
- 残り:約300万円を月1万円×10年(120回)で分割返済
- 和解形式:条件付き免除(残余免除)=規定回数の支払い完了で完済扱い
今回のように保証会社が大幅な債権放棄を認めた背景には、F様の返済意思と現実的な支払能力がありました。
滞納期間が短く、任意売却による回収見込みも高かったため、保証会社としては「これ以上追及しても回収率が下がる」と判断。
結果として、約60%超の残債免除が承認されました。 このように、誠実な姿勢と早期相談は、和解条件を大きく左右します。
担当者のコメント

本件の難しさは、管理組合と京都市が法的に優先弁済権を持つ債権者である点にありました。
このままでは、住宅ローンの保証会社が「自社の回収見込みがない」と判断し、任意売却自体が進まなくなる恐れがあります。
そのため、まず市税担当課と折衝し、売却代金の一部から固定資産税を分納ではなく一括納付する合意を獲得。
同時に管理組合にも、滞納分を優先的に支払う配分表を提出して理解を得ました。
こうした手順を踏むことで、保証会社が「実質的に債務整理が完結する」と判断し、残債放棄に応じたのです。
表面的には一件の売却ですが、実際は複数の債権者を一つのタイムラインで動かす綱渡りの交渉でした。
住宅ローンの返済が難しいと感じたら

取材実績:テレビ朝日モーニングショーで当社の任意売却支援が紹介
F様のように、離婚や収入減などで返済が難しくなるケースは決して珍しくありません。
「延滞してしまった」「税金や管理費も溜まっている」という状態でも、任意売却であれば再出発の道は開けます。
競売になる前に、まずは専門家に現状をお話しください。任意売却119番では、あなたの状況に合わせた最適な解決プランをご提案します。
まずはお気軽にご相談ください。
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