住宅ローンの元金が減らない?その仕組みと任意売却での解決例|兵庫県神戸市の事例
「住宅ローンの元金が減らないのはなぜ?」この疑問の答えは、返済の仕組みにあります。
住宅ローンの多くは「元利均等返済」と呼ばれ、返済初期は利息ばかりを支払い、元金はほとんど減らない構造です。
さらに、金利上昇・収入減・ボーナスカットなどが重なると、残高がほとんど減らないまま滞納に陥るケースも少なくありません。
神戸市のK様も、まさにその一人。20年以上返済を続けても残高が2,500万円近く残り、任意売却という選択に至りました。
本記事では、住宅ローンの元金が減らない原因と、任意売却でどう解決できるのかを具体的に紹介します。
なお、任意売却の仕組み全体を知りたい方は、「任意売却とは?仕組みやメリット・デメリットをわかりやすく解説」をご覧ください。

- この記事の監修者
- 富永 順三 任意売却119番・代表コンサルタント
- ・年間相談件数3,000~5,000件
- ・8割以上の方が相場に近い価格で売却に成功
- ・売却後の残りの返済額:月10,000円前後の方が多数
- ・くわしい経歴→「競売体験者」だからわかります
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目次
住宅ローンを払っても元金が減らない理由
「10年以上返済しているのに、住宅ローンの元金が全然減っていない」
そんな不安を抱える方は少なくありません。実際、ローン残高を確認して初めて「まだこんなに残っていたのか」と驚くケースは多いです。
その原因は、住宅ローンの返済構造にあります。
多くの方が利用している「元利均等返済」は、毎月の支払い額が一定になる代わりに、返済初期は利息が多く、元金がほとんど減らない仕組みです。
特に金利が高い時期に借りた場合や、返済期間を35年など長く設定している場合、10年以上支払っても残高があまり減らないのは自然なことなのです。
金利上昇・収入減・ボーナスカットが重なると危険信号
近年では、変動金利型のローンを選ぶ人も増えていますが、金利上昇局面では支払額がじわじわと増え、家計を圧迫します。
さらに、景気の変動や物価高によってボーナスカット・残業減・自営業の売上減少などが起これば、支払いが急に重く感じるようになります。
住宅ローンの返済は「長期戦」。そのため、10年前に無理なく払えていた金額でも、今の生活水準では難しくなることがあります。
そして、気づいたときには「返済しても元金が減らない」「残高が思ったより多い」といった状況に陥るのです。
元金が減らず、老後への不安から任意売却を決断|神戸市の実例

兵庫県神戸市北区:K・K様(仮名)
職業:元会社役員 / 年齢:55歳 / 家族:妻・子3人
【マンション】ローン残高:約2,500万円 / 時価:約1,600万円
ご相談の経緯
兵庫県神戸市北区にお住まいのK様(55歳・元会社役員)は、20年以上住宅ローンを返済してきました。
当初は阪神淡路大震災後の「被災者支援ローン」を利用しており、10年間は低い返済額で済んでいました。
しかし、その裏では元金がほとんど減っていないという落とし穴がありました。
リーマンショックの影響で会社の業績が悪化し、ボーナスはゼロ。収入が半減し、生活費と子どもの教育費をまかなうだけで精一杯に。
いくら支払っても残高は約2,500万円のまま。住宅の時価は1,600万円ほどに下がっており、典型的なオーバーローン状態になっていました。
K様は「このままでは老後までローンを抱えたままになる」と感じ、思い切って任意売却による解決を選びました。
任意売却による解決の流れ
ご相談時点での住宅ローン残高は約2,500万円。
一方、マンションの査定価格は約1,600万円で、約900万円のオーバーローン状態でした。
債権者は都市銀行系の保証会社に債権が移転済みで、交渉はその保証会社を通じて行われました。
弊社では早期相談を受けてすぐに販売準備を開始。
1,600万円での任意売却を承諾してもらうよう債権者と交渉を重ねました。 売買代金からは、以下の諸費用が控除されています。
| 項目 | 金額(概算) |
|---|---|
| 仲介手数料 | 約57万円 |
| 登記費用・抵当権抹消費用 | 約10万円 |
| 管理費・固定資産税精算分 | 約13万円 |
| 引っ越し費用(控除・交付) | 約20万円 |
| 合計 | 約100万円 |
諸費用を差し引いた実質送金額は約1,500万円。
これにより、残債約2,500万円のうち約2,250万円(債権放棄率 約90%)が債権放棄として認められました。
残り約250万円については、退職金の一部と貯蓄から一括で支払い、 延滞利息(遅延損害金)はすべて免除されています。
販売活動は約3か月で成約。 買主との調整により、末娘さんの中学校卒業まで居住を継続できる引き渡しスケジュールとなり、 引っ越し後は神戸市営住宅に無理なく転居できました。
現在は年金と再就職後の収入で穏やかな生活を送られ、 「これでようやく老後の不安がなくなりました」と笑顔で話されています。
売却活動ではこう動いた
- 滞納が深刻化する前にご相談があり、早期交渉で競売を回避。
- 室内クリーニング+小修繕を実施し、内覧者の印象を改善。
- 成約後、末娘さんの中学校卒業まで住み続けられるスケジュールを買主・債権者と調整。
- 物件売却+債権放棄交渉を同時進行で進め、スムーズに再出発へ。
神戸市北区の概要・ニーズ
- 神戸市北区は市北部に位置し、自然環境と住宅地が調和。子育て世代や落ち着いた住環境を求める層に人気。
- 駅・バスなど交通利便がやや弱めのエリアもあるため、「価格を抑えて住みたい」「静かな暮らしを望む」人のターゲットになりやすい。
- 本事例のように築年数が経過・ローン残債がある物件でも、「住み替え先として検討しやすい価格帯」になり得ます。
近年の地価の推移(神戸市北区)
| 指標 | 数値 | 補足 |
|---|---|---|
| 平均公示地価(2025年) | 約62,774円/㎡ | 坪換算 約20.75万円/坪 |
| 前年変動率 | +2.55% | 北区平均は緩やかに上昇 |
| エリア差 | 個別で下振れ例あり | 駅遠・アクセス弱めは価格バラつき(例:実勢で坪約16.9万円、前年▲19.3%の地点も) |
価格設定は「駅距離・築年数・周辺成約事例」を踏まえて個別最適化するのが重要です。
任意売却語のK様のご感想
「返済しても元金が減らないローンを、もっと早く見直すべきでした。
富永さんのアドバイスで公営住宅の申し込みを前倒しできたおかげで、安心して新生活を始められました。
家族も最初は落ち込みましたが、今では『あの時決断して良かったね』と話しています。」
「住宅ローンの元金が減らない」と感じたら、まずは現状を把握

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長年返済しているのに元金が減らないと感じたら、放置せずに原因を確認することが大切です。
- 返済方式(元利均等 or 元金均等)
- 金利タイプ(固定 or 変動)
- 残り返済期間
- 滞納リスクや競売リスク
これらを整理することで、「どの時点で任意売却や借り換えを検討すべきか」が見えてきます。
無理に支払いを続けて生活が崩れる前に、早めの相談が再建への第一歩です。
住宅ローンの返済に不安を感じたら、早めの相談を
状況をお聞かせいただければ、無理のない方法を一緒に考えます。 ご相談はすべて無料・秘密厳守です。
※お急ぎの方はお電話が確実です(受付時間 9:00〜23:00)
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