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2021/06/03(公開: 2021/05/31)

住宅ローンが苦しい時は、売却しかないのか?

南関東にお住いの40代のSさんは、経済的に困難な状況に陥っていました。利払い期間が終わり、元の支払額に戻ったとたん、滞納が始まったのです。それから7カ月後、裁判所から競売開始決定通知が送られてきました。

 

『身の丈に合ったローンだったはずなのに…』

Sさんは結婚するときに、中古物件を約2,000万円で購入。当時は共働きでしたし、不動産業者からは「お二人の収入なら新築のもっといい(高い)物件が買えますよ。」と、強く勧められたほどです。

しかし、Sさんは堅実な道を選びました。子どもが生まれたときにSさんが産休を取ると、その間の家計が苦しくなるのではないか、という点を考えたのです。

夫の入院、妻のパニック障害発症から住宅ローン滞納へ

結婚して2年後、Sさんには元気なお子さんが生まれました。当然、産休や育休も取っており、すべてはSさんの職場復帰すれば元通り、という計画でした。しかし、育休を経て時短勤務で元の職場にもどったものの、別の部署に変わっており、仕事でも人間関係でもストレスがありました。子どもの急な病気での欠勤や早退も重なった時期に、ご主人が仕事中に交通事故に遭い、1か月ほど入院したのです。

ワンオペ育児に仕事のストレス、夫の入院先に通う日々を過ごすうち、Sさんの心身は壊れていったようです。様子がおかしい、職場から実家のご両親に連絡があり、そのままSさんはパニック障害と診断され、そのまま退職、実家で過ごすことになったのです。

退院したものの夫はリハビリに通う必要があり、家計管理はもちろん、保育園や妻の職場の手続きなどどこから手をつけていいのか戸惑うばかり。家に届く督促状は開封すらせずに放置していました。結果、家が差し押さえられたのです。

任意売却で競売取り下げへ

現況調査を受けて初めて家が差押えになっていることに気が付いた夫は、任意売却を希望し、妻のSさんに状況を話しました。Sさんは任意売却に協力的ではあったのが幸いでした。

Sさんの堅実な生活のおかげで、任意売却の際には足りない差額を預貯金から用意して弁済し、なんとか借金の残らない売却ができました。今後は家を買わずに賃貸で暮らしていきたい、とお考えのようです。