相続した家の住宅ローンが払えない。任意売却で再建した足立区の事例
東京都足立区で実際にあった任意売却の事例です。
相続した不動産に住宅ローンが残っている場合、相続放棄か任意売却かで悩む方が多く見られます。
相続放棄をすれば借金も免れますが、同時に資産も手放すことになります。
本記事では、「相続放棄をせずに任意売却で借金を整理」した実際のケースを紹介し、どのようにして家族の生活を守りながら再建できたのか、その流れを解説します。
なお、任意売却の全体像を知りたい方は、「任意売却とは?仕組みやメリット・デメリットをわかりやすく解説」をご覧ください。

- この記事の監修者
- 富永 順三 任意売却119番・代表コンサルタント
- ・年間相談件数3,000~5,000件
- ・8割以上の方が相場に近い価格で売却に成功
- ・売却後の残りの返済額:月10,000円前後の方が多数
- ・くわしい経歴→「競売体験者」だからわかります
目次
相続した家の住宅ローンが払えない。任意売却で再建した足立区の事例

東京都足立区:T・I様(仮名)
職業:無職 / 年齢:40歳 / 家族:母(軽度認知症・要支援1)/兄(療養中)
【戸建て】ローン残高:3200万円 / 時価:約2600万円
ご相談の背景
東京都足立区にお住まいのT・I様(40歳・無職)は、お父様の急逝をきっかけにご自宅を相続されました。
しかし、残された住宅ローンは約3,200万円。
I様ご自身には安定した収入がなく、お母様は高齢で軽度の認知症、お兄様も病気療養中という状況でした。
「相続放棄するしかないのでは」と悩みながらも、家族の暮らしを守る方法を探して任意売却119番へご相談くださいました。
任意売却による解決の流れ
当初、I様は相続放棄を検討されていました。
しかし、司法書士との協議の中で、任意売却を行えば借金整理と同時に生活再建が可能であることがわかりました。
相続放棄をすると、相続財産の管理義務が生じる可能性や、家の管理費・固定資産税が別の親族にのしかかるなど、かえって負担が増す場合があります。
任意売却によって債権者と合意を得ながら売却すれば、競売を避けつつ、費用も売却代金からまかなえる点が決め手となりました。
関連記事:任意売却と競売の違いは?メリット・デメリットを図解で徹底比較
| 項目 | 金額 | 備考 |
|---|---|---|
| 売却価格(想定成約) | 26,300,000 円 | 近隣成約を踏まえた市場価格 |
| 仲介手数料・登記・測量等諸費用 | 1,100,000 円 | 売却代金から控除 |
| 債権者への配分(元本返済) | 25,200,000 円 | 配分表に基づき清算 |
| 売却後の残債(概算) | 6,800,000 円 | 3,200万−配分等の差額 |
| 交渉結果:残債放棄 | 5,600,000 円 | 債権者合意(実質約82%圧縮) |
| ご本人の返済計画 | 10,000 円/月 × 120回 = 1,200,000 円 | 無利息・小口分割(生活保護・就労支援と両立) |
売却活動はこう進めた
- 相続登記と関係者整理:司法書士と協力し相続人の同意を取り付け、登記を完了。
- 査定・戦略設計:近隣成約・再建築性・リフォーム履歴を精査し、初期価格を2,680万円に設定。
内見反応に応じて3週間で2,630万円へピボット(価格調整ルールを事前合意)。 - 販売告知の最適化:「相続整理で丁寧に使用」「近隣の生活利便性」を訴求。室内の残置物は最低限に減らし、撮影前に簡易清掃と生活感の整理を実施。
- 買主交渉:住宅ローン特約・引渡猶予2週間・残置一部撤去の範囲を合意。引越し実費の一部を配分から確保。
- 配分表の確定:第一抵当権者と清算方法を確定。固定資産税滞納分については納税証明を取り付け、売却代金から同時清算。
- 引渡・清算:司法書士立会いで同日決済。残債は無利息・月1万円での分割に合意。
▶ 関連記事:任意売却後の残債はどうなる?払えない時の対処や時効について解説
相談員のコメント

相続と住宅ローンが絡むケースは、法律・登記・債権交渉が複雑で、専門家の連携が欠かせません。
今回は司法書士と連携しながら、債権者との調整を丁寧に進めることで、円満な任意売却を実現できました。
I様はご家族を守りたいという一心で、最後まで粘り強く対応されました。
任意売却を終えたI様のご感想

結果、借金を完済でき、諸費用も売却代金からまかなえたので、ほっとしています。
今は、高齢・障がい者対応の公営住宅へ転居でき、静かに暮らしています。
相続や後見人制度など、想像以上に複雑な手続きがたくさんあって戸惑いましたが、担当さんと司法書士の先生が親身にアドバイスしてくださって、なんとか売却できました。
わずかながら、手元にお金も残って助かりました。慌てて相続放棄しなくて良かったと思います。
不動産の相続問題でお悩みの方へ
テレビ東京ゆうがたサテライトで任意売却119番の支援事例が紹介
親の家を相続した際にローンが残っていても、任意売却によって無理のない形で再出発できる可能性があります。
「相続放棄しかない」と思われている方も、ぜひ一度ご相談ください。
任意売却119番では、司法書士・弁護士と連携して、ご家族にとって最善の方法をご提案しています。
▶ 関連記事:任意売却とは?やり方を詳しく見る
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