2025/11/10(公開: 2022/09/13)
「ペアローンで離婚」は任意売却できる?連帯債務を整理する方法をプロが解説
ペアローンで自宅を購入後、離婚が決まった方(特に小さいお子様がいて、一時的に自宅に住み続ける方や、元夫への債務一本化を希望している方)に向けて、現実的な解決策を解説します。
なお、任意売却の全体像を知りたい方は、「任意売却とは?仕組みやメリット・デメリットをわかりやすく解説」をご覧ください。

- この記事の監修者
- 富永 順三 任意売却119番・代表コンサルタント
- 宅地建物取引士
- 運営元:任意売却支援機構株式会社
- 会社概要:運営事業者情報
- 経験年数:創業20年 / 年間相談件数3,000~5,000件
- メディア実績:日本経済新聞、テレビ朝日 羽鳥慎一モーニングショー、NHKクローズアップ現代+など
- ・8割以上の方が相場に近い価格で売却に成功
- ・売却後の残りの返済額:月10,000円前後の方が多数
- ・くわしい経歴→富永順三のプロフィール
住宅ローン問題の専門家選びでお悩みの方へ20年の経験を持ち、数々のメディアで実績が証明された専門家が、最適な解決策を無料でご提案します。
ペアローンでも任意売却は可能
ペアローン物件の任意売却は可能ですが、通常の不動産売却や一般的な任意売却と比べて、いくつかの複雑で乗り越えるべき障壁が存在します。
特に「離婚」が絡むことで、問題の難易度は格段に上がります。
ペアローンの任意売却が難しい3つの理由
ペアローン物件の任意売却を難しくしている要因は、主に「共有名義」「連帯責任」「オーバーローン」という3つの構造的な問題にあります。
1.感情的な対立と「共有者全員の同意」の壁
ペアローン物件は夫婦の共有名義となっているため、売却するには元夫婦双方の同意が必須です。
離婚によって感情的な対立があると、家の問題を前に進めることが非常に難しくなります。
特に、家を売るための価格や、売却後に残る借金(残債)の支払い方など、お金に関わる条件で元夫婦の協力が得られなくなるからです。
その結果、どちらか一方が売却を拒否したり、連絡を絶ったりすると、共有名義人全員の承諾が得られず、任意売却の手続き自体が止まります。
2. 売却しても残る借金と「債権者の同意」の壁
任意売却が必要になるのは、ほとんどの場合、家の価値よりもローン残高が多い(オーバーローン)状態です。
そのため、通常の売却と違い、家を売るためには、銀行(債権者)全員の許可が必要です。
銀行は、売却価格が妥当か、そして売却後に残ってしまう借金(残債)をどうやって回収するかを厳しく審査します。
特にペアローンでは、夫婦それぞれにローンと二つの抵当権がついているため、手続きが複雑になり、銀行との交渉が難航しやすいです。
さらに、売却後に残った借金についても、元夫婦それぞれの事情を考慮しながら、銀行と協力して返済方法を話し合わなければなりません。
3. 離婚後も続く「連帯債務」の壁
ペアローンの一番の問題は、離婚で夫婦の関係が終わっても、お金の面でのつながり(連帯債務)を簡単に切れないことです。
借金の関係が続く
任意売却後に借金が残った場合、元夫婦が引き続き、その借金の連帯債務や連帯保証の関係を続けることが多いです。
つまり、相手が払えなくなると、その分をもう一方が払う義務が残るのです。
ローン一本化の失敗
任意売却を避けたい場合、ローンをどちらか一人の名義にまとめようとします。
しかし、銀行の審査はとても厳しく、ほとんどの場合、一本化は認められません。このため、結局は任意売却を選ぶしかない状況になりがちです。
▶ 関連記事:【元旦那から家を買う】なぜローンが通らない?離婚による住宅ローン借り換えを成功させる方法
信用情報への影響
任意売却をすると信用情報に影響が出ますが、もし連帯責任が残っていると、元配偶者が今後お金で失敗したとき、あなたの将来の住宅ローンやクレジットカードの審査にも悪い影響が出る可能性があります。
▶ 関連記事:任意売却するとブラックリストに載る?信用情報への影響をプロが解説
ペアローン物件で任意売却を成功させる方法
ペアローン物件は、二つの金融機関との交渉や、離婚という法律問題が絡みますが、任意売却専門の会社なら、これらの複雑な実務を代行します。
ですので、ペアローン物件の任意売却に慣れている不動産会社を選ぶことをおすすめします。
専門の会社であれば、夫婦それぞれのローンの交渉窓口を一本化し、売却価格や時期、抵当権抹消の条件をまとめます。
さらに、売却後に残る借金(残債)についても、「月1万円など」の無理のない分割返済で交渉します。
ペアローンの家を任意売却したら、残債の支払いはどうなる?
任意売却後も、元夫婦は残債全額について支払い義務を負います(連帯債務が続く)。
実際に「誰が、いくら払うか」は、離婚の話し合い(財産分与)の中で、元夫婦の収入や経済状況を考慮して決めます(例:5:5、元夫が単独で負担など)。
ただし、夫婦間で「元夫が全額払う」と決めても、元夫が支払いを滞納した場合、銀行は元妻に残債全額の支払いを請求してくるリスクは法的に残ります。
このリスクを避けるため、専門家の協力のもと、公正証書などで取り決めを明確にしておくのが重要です。
元夫が任意売却後に自己破産したらどうなる?
任意売却後に残債が残っている状態で元夫が自己破産した場合、元夫の借金は帳消しになりますが、連帯責任を負う元妻への支払い義務は消えません。
銀行は、元妻に対し、残債の全額を一括で返済するよう請求してきます。
あなたが全額を支払えない場合は、銀行と改めて残債の分割返済を交渉するか、あるいは借金が多すぎる場合はあなた自身も自己破産を検討せざるを得なくなります。
任意売却後の残債はいくら?
ペアローンの家を任意売却した場合、残債は700~1,000万円程度が目安ですが、この金額をそのまま払うわけではありません。
実際は、当社の専門家が間に入り、債権者(銀行など)と粘り強く交渉します。
当社の実績では、債権者がゼロ回収を避けるため、交渉によって残債が最終的に10〜20%に圧縮されるケースも多く、残債が大幅に軽減される可能性があります。
たとえば、残債1,000万円が交渉によって調整された場合、最終的な支払いは月々1万円など、あなたの生活を圧迫しない無理のない範囲での分割返済となることが一般的です。

債権者としても、自己破産されて1円も回収できないよりは、少しでも回収したいと考えるので、現実的に支払える額に調整されます。
任意売却後、引越し費用や生活費は手元に残る?
競売で家が売却された場合、引越し費用は一円も手元に残りません。
しかし、任意売却では、債権者の合意が得られれば、引越し費用として売却代金の中から数十万円ほど受け取れる可能性があります。
この費用は法律で必ず支払われると決まっているわけではありません。
そのため、専門家が債権者に対し、「引越し費用がないと退去や家の引き渡しがスムーズにできない」と交渉することで、特例的に認められる費用となります。
▶ 関連記事:任意売却で引越し代を確保するコツ
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