任意売却事例③ ローン滞納中。売却できず、競売予告を受けました。
ローン滞納中。売却できず、競売予告を受けました。
『無理のないローンを組んだはずでした。しかし、思ったように昇給はなく、ボーナスカットとなり収入が激減、ローン滞納となりました。地元業者に売却を頼んでいましたが半年以上何の連絡もなく、とうとう競売の予告が銀行から来たのです。』
♦ご相談の経緯
Kさんが3LDKのマンションを購入されたのは8年前。頭金300万円を用意し、都市銀行で2,500万円のローンを組んだ当時の年収は600万円。銀行のシュミレーションでも無理のない返済のはずでした。
ところがその後、勤め先の業績不振から昇給幅が申し訳程度になり、ボーナスもカットされたのです。年収が150万円以上下がったところで、暗に退職勧告を受けました。結局、ボーナス払いからローン滞納に陥りました。
【ご相談者様プロフィール】
■職業:会社員、40代
■ご家族:妻・子供2人
■物件:3LDK 区分マンション
《課題》
Kさんが最初に相談した不動産会社にとって、任意売却は未知の世界でした。ローン残高に売却費用と引っ越し代を加えて売却額としていたのです。これでは、新築で買ったときと価格は変わりません。よほど人気のある物件であれば話は別ですが、反響がまったくないのも当然です。
ご相談を受けた際はローンだけではなく管理費も滞納しており、債権は保証会社に渡っていました。債権者はすでに競売手続きを猶予していたことから、「売れないようだから、競売にかける」と通告してきたのです。
《提案》痛恨の価格設定ミス。いたずらに不利な状況に陥っていた。
Kさんの場合は、物件価格があまりに高すぎました。ローン残債に加え、仲介手数料や引っ越し代、滞納した管理費まで加算しているので当然です。
急遽、当方へ媒介契約を変更してもらい、債権者との交渉に入りました。
《結果》時価で任意売却。競売を回避。
完済にこだわるあまり、戦略を誤った典型例と言えるでしょう。任意売却を知らない業者、買う側の目線を欠いた販売額。
まずは、時価で売却することで債権者の同意を取り付けました。Kさんは競売になると残債務がより大きくなる可能性が高いことを理解なさり、任意売却をスタート。幸い、早期に売却が決まりました。