ワンルーム投資の多重債務を任意売却と債務整理で解決した事例
東京都内の会社員・R・T様(28歳)は、職場の先輩から勧められた「ワンルームマンション投資」で多額のローンを抱えることになりました。
当初は「節税になる」「老後の年金代わりになる」という甘い言葉を信じていましたが、現実は想像以上に厳しく、精神的にも追い詰められていきました。
今回は、営業の言葉を信じて3部屋の投資をしてしまったR・T様が、任意売却を通じて再出発した事例をご紹介します。
なお、任意売却の全体像を知りたい方は、「任意売却とは?仕組みやメリット・デメリットをわかりやすく解説」をご覧ください。

- この記事の監修者
 - 富永 順三 任意売却119番・代表コンサルタント
 - ・年間相談件数3,000~5,000件
 - ・8割以上の方が相場に近い価格で売却に成功
 - ・売却後の残りの返済額:月10,000円前後の方が多数
 - ・くわしい経歴→「競売体験者」だからわかります
 
目次
ワンルーム投資の多重債務を任意売却と債務整理で解決した事例
東京都:R・T様(仮名)
職業:会社員 / 年齢:28歳 / 家族:なし
【投資用ワンルームマンション3部屋】ローン残高:6,100万円 / 時価:合計約4,500万円
「会社の給料だけでは将来が不安だろう」と先輩に勧められ、興味本位で話を聞いたのが始まりでした。業者からは“税金の還付”“老後の安定収入”“今しかない”という甘い誘い文句。最初は1部屋だけのつもりが、営業担当の勢いと「先輩もやっているから」という言葉に流され、気づけば3部屋すべて契約していました。
しかし、購入後に届いた家賃明細を見て愕然。毎月の返済・管理費・修繕積立金を差し引くと、手元にはほとんど残りません。むしろ持ち出しが続き、生活費を削るしかなくなっていきました。
任意売却にあたっての希望
- とにかく物件を売却したい
 - 販売元の業者からの連絡を絶ちたい(売却を止めるよう何度も連絡してくる)
 - 残債務の対応についてもサポートが欲しい
 
任意売却による解決の流れ
R・T様の借入は、投資用ローン3社合計6,100万円に加え、生活費補填のために利用していたカードローン約110万円もありました。
家賃収入よりも支出が上回り、毎月の返済負担はおよそ25万円。ボーナス時期はさらに上乗せとなり、返済が続かない状態に陥っていました。
任意売却119番では、まず債権者3社とサブリース契約先の管理会社に同時交渉を開始。 1社は当初、任意売却に難色を示していましたが、弁護士を窓口に立てることで協議が進みました。
| 項目 | 金額 | 
|---|---|
| 投資用ローン残高(3部屋合計) | 約6,100万円 | 
| カードローン残高 | 約110万円 | 
| 売却価格(3部屋合計) | 約4,520万円(オーナーチェンジ) | 
| 諸費用(仲介・登記・抵当抹消など) | 約180万円 | 
| 残債(不動産ローン+カードローン) | 約1,870万円 | 
| 小規模個人再生で整理 | 弁済額 約380万円 | 
| 返済条件 | 月6.4万円 × 60回→ 完済で残債免除 | 
| 債権放棄相当 | 約1,490万円(放棄率 約80%) | 
各部屋は入居者付きであったため、売却形式は「オーナーチェンジ」。 契約中のサブリース契約は、購入者側に引き継がれる形で調整が成立しました。 販売活動では、不動産投資家向けサイトへの掲載と並行して、都内の仲介4社と協力し、約1か月半で全室の成約に至りました。
残債については、任意売却後に債務整理を実施。 住宅ローン残高とカードローンを合わせた総債務1,700万円超のうち、約8割が債権放棄・和解により整理され、 現在は確定した返済計画(月1万円×60回)を無理のない範囲で継続中です。
今回のケースでは、「サブリース契約」「複数の債権者」「一般ローンとの混在」といった複雑な要素がありましたが、 弁護士と任意売却専門チームが連携したことで、競売を回避しながら現実的な再出発プランを構築できました。
売却活動はこう進めた
まず3社の債権者とサブリース契約先(管理会社)との調整から着手しました。
ワンルーム投資物件は一般の居住用と異なり、入居者付きの状態で売却する“オーナーチェンジ”が基本。そのため、家賃保証契約(サブリース)の解除や引継ぎ条件を詰めるのに時間を要しました。
販売活動では、同地域の不動産会社4社と連携し、区分所有投資家向けのサイトにも掲載。価格を抑えた現実的な設定により、1か月半で全室の購入申込を獲得しました。
東京都心のワンルーム市場は依然として投資需要が高く、立地・築年数次第では一定の成約率が見込めます。ただし、サブリース条件や管理状況次第で査定価格は大きく変わるため、任意売却の経験がある業者でなければスムーズに進みません。
任意売却を終えたR・T様のご感想

やり始めたことを途中で止めるのは、想像以上に労力を伴いました。
購入の際は販売会社が全て手続きを進めてくれたのに、いざ手放す段階になると手順が複雑で、正直戸惑うことばかりでした。
所有する各部屋にはサブリース契約が設定されており、任意売却119番の担当者は、3つの金融機関と複数の管理会社を相手に粘り強く交渉してくれました。
対応は会社ごとにまったく異なり、中には返答が得られないままのところも。
任意売却の話を進めると、一部の債権者から「給与を差し押さえる」といった警告文が届くこともあり、精神的にも追い詰められました。
最終的には弁護士に間に入ってもらい、ようやく状況が落ち着きました。
結果的に、すべての物件は入居者付き(オーナーチェンジ)で売却が成立。
ただし、残債は多く残り、その一部には遅延損害金も上乗せされていたため、やむなく債務整理を選びました。
現在は確定した返済計画に沿って、無理のない範囲で返済を続けています。
なお、最初に投資話を持ちかけてきた職場の先輩は、他の同僚にも同様の勧誘をしていたことが社内で問題となり、結局会社を辞めることになったそうです。
同じような悩みを抱えている方へ

取材実績:楽まち 投資新聞 自己破産寸前の女性を救う「任意売却のプロ」で当社の支援が紹介
ワンルーム投資の失敗は、珍しい話ではありません。
「誰もがやっている」「節税になる」という言葉の裏には、リスクの説明が不足しているケースも多くあります。
もし今、「返済が苦しい」「サブリース契約の更新が怖い」と感じているなら、早めの相談で救える選択肢があります。
任意売却119番では、投資物件の売却やサブリース契約解除の経験も豊富です。お一人で抱え込まず、まずはご相談ください。
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