任意売却に強い不動産会社とは?
「任意売却をしたいけれど、どのような業者に依頼すれば良いか分からない」 「不動産会社ならどこの業者に依頼しても同じなのでは?」
任意売却を検討した際、上記のような疑問を持っている人は少なくないと思います。
ほとんどの人が、「どこの不動産業者に依頼しても同じだろう」と思っているかもしれません。
しかし、任意売却をするうえで、どの業者を選択するかは非常に重要なポイントになります。
なぜなら、任意売却は、通常の売却と異なり、専門の知識や経験が必要だからです。
専門知識を保有していない業者に任せてしまうと、最悪の場合、任意売却を成立させることすらできない可能性があります。
では、どのような不動産業者に依頼をすれば、満足のいく任意売却をおこなえるのでしょうか?
それは、「任意売却を専門とする不動産業者」に依頼することです。
任意売却専門の不動産業者は、さまざまなケースに対応できる知識と経験を保有しています。
そのため、どのようなケースにも瞬時に対応することが可能です。
しかし、任意売却専門を謳っている業者の中には、悪質な業者もいるので注意が必要です。
悪質な業者を避けるためには、あなた自身が、優良な業者を見分ける目や注意するべきポイントを知っておく必要があります。
そこで、この記事では、「任意売却を依頼すべき業者の特徴」や「注意すべきポイント」について詳しく解説していきたいと思います。
任意売却を依頼する業者選びに困っているあなたは、最後まで読んで、ぜひ参考にしてみてください。
- この記事の監修者
- 富永 順三 任意売却119番・代表コンサルタント
- 大手企業、経営コンサルタント、阪神大震災復興支援NPО、経済振興財団、企業再生・М&A会社等を経て現職。中小零細の事業支援実績が認められ04年に中川大臣(故)より”経済産業大臣賞”を受賞。
優秀な不動産会社=任意売却にも強いとは限らない
任意売却は、ほとんどの人にとって初めての経験になると思います。
ですから、どのような不動産業者に相談をすれば良いのか分からないのは当然です。
おそらく、あなたが相談する不動産会社を選ぶ際、無意識に「優秀な不動産会社」を探すのではないでしょうか。
そして、一般的に、「優秀な不動産会社」とは、「業績が良い会社」や「誰もが聞いたことのある有名企業」を指すことが多いです。
確かに、どちらも不動産会社を探す際に、必要となる要素であることは間違いありません。
しかし、冒頭でも述べましたが、任意売却と通常の不動産売却では、基本的な売却の流れ以外、必要な知識が異なります。
したがって、不動産会社としての実績が素晴らしくても、それが任意売却に関しての実績でないと意味がないのです。
実際に、依頼した不動産会社が任意売却の経験が浅く、スムーズに進まずに結局競売になってしまったというケースも珍しくありません。
ですから、任意売却を依頼する業者は、任意売却に対する専門的な能力があるかどうかで決めてください。
例えば、依頼する不動産業者に「債権者(借入先の金融機関など)との交渉能力」があるかどうかなどです。
一般的な不動産売却の流れ
ここでは、不動産会社に依頼をしてからの具体的な流れについて解説をしていきます。
具体的な流れは、以下の通りです。
- 不動産会社へ売却の相談
- 不動産会社が査定・調査を行い、販売計画を立てる
- 不動産の売却価格を決める
- 媒介契約を締結する
- 販売活動開始(広告や内見など)
- 購入者の選定後、購入申し込みと不動産売買契約を結ぶ
- 手続き完了後、引き渡し
まず、不動産会社を選択して媒介契約を結びます。
媒介契約とは、あなたの不動産に対して、不動産会社が売るための営業努力をするという約束のことです。
契約を結んだ後、依頼した不動産会社があなたに代わって、チラシや広告を活用した不動産の販売活動を行います。
そして、購入希望者が見つかり、お互いの条件が折り合えば、売却の為の売買契約を結ぶのです。
その後、売却代金の決済や不動産会社に仲介手数料を支払う手続きをしてから引き渡しを行い、不動産売却は完了となります。
ここまでが、不動産売却の一連の流れです。
ちなみに、一般的な不動産売却を希望する人は、「住み替え」や「環境やライフスタイルの変化」が主な理由になります。
そのため、余程急ぎの売却でない限り、無理な条件の譲渡や売却期限を設けずに、売主の希望に沿った売却を行うことが可能です。
任意売却の流れ
次に、任意売却の流れを説明していきます。
具体的な流れは、以下の通りです。
- 住宅ローンの滞納・債権者から督促
- 不動産会社に相談
- 依頼者の現状把握(滞納の有無や残債など)
- 不動産の売却価格を決める
- 媒介契約の締結
- 債権者(借入先の金融機関など)に交渉
- 販売活動開始
- 購入者の選定後、購入申し込みと不動産売買契約を結ぶ
- 手続き完了後、引き渡し
売却に関する契約の締結や販売活動などの一連の流れは、一般的な不動産売却と同様の流れでおこないます。
しかし、任意売却をおこなうためには、いくつかの条件が揃っていないと、販売活動をおこなうことができません。
条件は、「住宅ローンの滞納」と「債権者の同意を得られている事」です。
まず、「住宅ローンの滞納」から説明します。
そもそも任意売却とは、住宅ローンの返済が困難になり、借金が残ってしまった自宅(不動産)対して、債務者の同意を得て売却する方法になります。
ですから、滞納の事実がないと任意売却をすることができないのです。
そのため、住宅ローンの滞納をしていることが、絶対条件になります。
次に、「債権者の同意を得られている事」を説明します。
住宅ローンを借りる際、抵当権(住宅ローンの担保)を設定します。
売却活動を行うためには、この抵当権を解除してもらう必要があるのです。
しかし、原則として、全額返済するまでは抵当権を外してもらえません。
ですから、任意売却をする場合は、債権者に同意を得て、抵当権を外してもらう必要があります。
このように、売却方法は一般的な不動産売却と変わりませんが、売却をするために必要となる条件が異なることを覚えておいてください。
任意売却は専門の業者に相談しよう
任意売却は、闇雲に不動産を売却させれば良い訳でありません。
成功させる鍵は、債権者との交渉になります。
なぜなら、交渉が上手くいかず同意を得られなかった場合は、対象となる不動産は「競売」にかけられてしまうからです。
競売に掛けられてしまうと、売却価格が少なくなってしまう傾向にあり、高額な残債が残ってしまうリスクが高まります。
このように、あなたとしては、競売にかかることはデメリットが多いです。
そういった事態を避けるためには、債権者との交渉が大事になります。
ですから、相談するなら任意売却に必要な専門知識や経験を保有している専門の業者に依頼しましょう。
優良な任意売却専門業者の3つの特徴
上記で述べたことで、任意売却の依頼をするのなら、専門業者に依頼する方が良いことをご理解いただけたかと思います。
しかし、ネットで任意売却の専門業者を検索すると、数多くの会社が出てくるため、どこに依頼すれば良いか悩んでしまいますよね。
「優良な専門業者を見分けることが難しい」と悩む人も珍しくありません。
そこで、ここでは、優良な任意売却専門業者を見極める3つの特徴について、詳しく解説をしていきます。
任意売却専門業者を探す際に、ぜひお役立てください。
任意売却の経験・実績が豊富
先ほども述べましたが、任意売却を円滑に進めるには、経験や実績が非常に重要です。
任意売却を行うためには、債務者との意見の違いを調整しなくてはなりませんし、債権者同士の争いが起きないように業務を進めていく必要があります。
そのような業務を確実にこなしていくには、弁護士法の知識はもちろん、租税法や民法、破産法の知識も求められます。
そのため、不動産売却の知識だけでは、任意売却を成功させることは難しいです。
さまざまな知識や経験を保有して、どのような状況にも対応できなければ、依頼主であるあなたに有利に運ぶことはできません。
なぜなら任意売却を希望する人は、全てが同じパターンとは限らないからです。
売主によって、状況や悩み、希望が異なるので、最善な解決に導くためには、相応の経験や知識が必要になります。
弁護士や司法書士とのネットワークが強い
任意売却を円滑に進めるために、状況に応じて弁護士や司法書士の協力が必要不可欠になります。
全てのケースに任意売却が適しているとは限らないため、自己破産や債務整理、競売など、どの方法があなたにとって有利に進めることができるのかを見極めなくてはならないからです。
その際に、弁護士や司法書士に相談することで、より明確に判断することが可能となります。
そのため、地元の任意売却や債務に強い弁護士や司法書士とのネットワークがあるかは重要なポイントです。
残債の整理や債務問題に詳しい
任意売却で最も重要なのは、売却後のあなたの生活です。
自宅を売却することだけに重点を置くのであれば、競売でも構いません。
売却後にどのくらい返済の負担を減らせるか、あなたや家族の新しい生活を再建することができるかが、重要なポイントになります。
正直、一般の不動産会社では、あなたの生活まで考慮して任意売却を行うことは難しいです。
たいていは、売却して返済をしたらそこで終了となってしまいます。
しかし、任意売却の専門業者は、売却よりもあなたの生活を再建できるかに重点を置くので、売却後の返済計画や新しい住まいまで相談に乗ってくれます。
そして、必要に応じて、債権者に交渉してくれるのです。
単なる売却、返済にとどまらず、任意売却後の新しい生活を早く再建するためのサポートを行ってくれるので、あなたにとって非常に大きなメリットになるといえるでしょう。
こんな任意売却専門業者には注意が必要です
優良な任意売却専門業者がいれば、反対に、悪質な業者も存在します。
そして、悪質な業者は、あなたに親身に対応し、巧妙な手口で近寄ってくるため、信用してしまうのです。
こういった業者に依頼をしてしまうと、最初は有利にみえても、結果的にあなたにとってプラスになることはありません。
後々、トラブルに巻き込まれて、あなたに悪影響を及ぼします。
では、どのように悪質な業者を見抜けばいいのでしょうか?
上記でも述べましたが、悪質業者の手口は巧妙なため、簡単に見抜くことは難しいです。
そのため、ここで説明をするポイントに該当するようであれば、避けるのが無難です。
これから説明する3つのポイントを覚えていてください。
「絶対うまくいく」「大丈夫」と言ってくる
まず、悪質業者が良く発するフレーズは、「任意売却は絶対にうまくいく」、「大丈夫、心配いらない」と言った、あなたに安心感を与える言葉を発します。
確かに、任意売却はメリットが大きいですが、「絶対にうまくいく保証」はありません。
債権者が任意売却を合意しないケースや買主が見つからず、期限内に売却することができないケースもあります。
そのため、優良な専門業者は、「絶対にうまくいく」と断言することはできません。
こういった言葉に惑わされて依頼したけど、任意売却は失敗に終わったと相談に来る人は少なくありません。
専門業者の腕に自信があっての発言かもしれませんが、トラブルに巻き込まれないためにも、なるべく避けるようにしましょう。
高額な引っ越し代金を負担してくれる
次によく見受けられるケースは、「引っ越し代金を手出しする必要がない」と言ってくる業者です。
任意売却では、債権者との交渉の末、売却価格から引越し代金を捻出してもらえる可能性があります。
しかし、これは交渉次第の話です。
あなたに対して信頼することができるか、専門業者との話し合いに信憑性を持てるかを判断したうえで、債権者の好意として用意されるお金なので、絶対と断言することは出来ません。
また、中には、専門業者が負担をするケースもあります。
本来、専門業者があなたの引越し費用を負担することは絶対にあり得ません。
中には、不透明なお金を渡す業者もいるようですが、そもそも専門業者は、報酬をもらう側であって、支払う側になるのはおかしい事です。
こういったお金を受け取ってしまうと、トラブルの基になりますので、受け取らないようにしてください。
任意売却だけをひたすら勧めてくる
最後は、あなたの状況を考慮せず、ひたすら任意売却することを勧めてくるケースです。
あなたの状況によっては、その他の方法が適切な場合もあります。
ですから、一般的に専門業者はどちらがあなたにとって有利な方向に進めるかを考慮したうえで、任意売却をするべきか検討します。
このように、ただ闇雲に任意売却だけを勧めてくる業者は、あなたのことを考えず、会社の利益だけを考えて勧めていることが多いです。
押し売りが強く、断りにくい状況を作りながら話してくると思いますが、強い気持ちを持ってキッパリと断るようにしてください。
住宅ローンの問題は任意売却119番にご相談ください
ここまで、任意売却に強い不動産会社について解説をしてきました。
「どの不動産会社に依頼をしても同じだろう」と考えていたあなたは、任意売却を成功させるには、任意売却に強い会社を選ぶことが重要だと理解していただけたと思います。
何度も言いますが、通常の不動産売却の知識や経験だけでは、任意売却は成功しません。
専門の知識やさまざまなケースの経験、専門知識を保有した弁護士や司法書士との強い繋がりなど、1つの任意売却を成功させるためには、多くの条件が揃っている必要があります。
ですから、なるべく専門知識をもった専門業者を選ぶようにしましょう。
しかし、中には悪質な専門業者も存在します。
あなたにとって魅力的な話ばかりを持ちかけ、自分の会社に依頼するように、あらゆる手を使って近寄ってくるので、騙されないように注意してください。
もし、あなたが任意売却に強い専門業者をお探しなら、任意売却119番までご相談ください。
当社では、この記事で説明した任意売却に強い相談員が数多く在籍しているため、あなたの悩みを解決するお手伝いができると思います。