自己破産せずに残債1,650万円を整理した任意売却の成功事例
岐阜県可児市で実際にあった任意売却の事例です。
店舗付き住宅のローンと事業資金が重なり、任意売却後も残債は1,650万円ありました。
競売も迫る中、任意売却で債権放棄を得て自己破産を回避。
本記事では、残債整理を通じて生活と信用を取り戻した実例をご紹介します。
なお、任意売却の全体像を知りたい方は、「任意売却とは?仕組みやメリット・デメリットをわかりやすく解説」をご覧ください。

- この記事の監修者
- 富永 順三 任意売却119番・代表コンサルタント
- ・年間相談件数3,000~5,000件
- ・8割以上の方が相場に近い価格で売却に成功
- ・売却後の残りの返済額:月10,000円前後の方が多数
- ・くわしい経歴→「競売体験者」だからわかります
岐阜県可児市:K様ご夫妻(仮名)
職業:自営業(飲食業) / 年齢:40代 / 家族:夫婦二人
【店舗付き住宅】ローン残高:2,100万円+事業資金500万円/ 時価:950万円
目次
ご相談の経緯
岐阜県可児市で10年以上続く飲食店を営んでいた田中様ご夫妻。常連客にも恵まれ、地元で愛されるお店でした。
売上が安定してきた頃、「もっとお客様に喜ばれる空間を」と思い切って店舗を全面改装。 事業資金として金融機関から500万円を追加で借り入れました。
しかし、直後に不況の波が押し寄せ、周辺工場の閉鎖・勤務縮小が相次ぎ、街全体の客足が激減。
「昨日まで満席だったのに、今日は1組も来ない」そんな日が続き、売上は半分以下に。
支払いは滞り、事業ローンも住宅ローンも返済不能の状態に陥りました。
最初は銀行に返済猶予をお願いしましたが、先延ばしにしたところで状況は変わらず、競売開始通知が届く事態に。
滞納も重なり、「お詫びに死ぬか、夜逃げをするほかないか。」と言い始めたご主人の姿を見かねて、奥様がインターネットで見つけた任意売却119番にお電話をくださいました。
解決にあたって重視したポイント
- 店舗付き住宅のため、事業ローンと住宅ローンの整理を同時に行う必要があった
- 自己破産は避け、任意売却で残債を圧縮し再出発できる形を目指した
- ご主人のメンタルケアと、新しい生活への支援
任意売却による解決の流れ
まず、複数の金融機関に対し、店舗ローンと住宅ローンの一括整理を前提に交渉を行いました。
田中様ご夫妻は、「住宅ローン2,100万円」と「事業資金500万円」を合わせた総額2,600万円の債務を抱えておられました。
店舗付き住宅の売却価格は950万円。
売却後も約1,650万円の残債が残る状況でしたが、これまで真摯に返済を続けてきた姿勢や、地域での長年の営業実績を金融機関が高く評価。
任意売却による再建計画を提出した結果、残債のうち約1,410万円(約85%)が債権放棄として認められました。
残る約240万円については、「月1万円×20年(240回)」で分割返済する条件で正式に和解が成立。
この条件なら生活を圧迫せず、破産せずに自力で完済を目指せる現実的な計画として、ご夫妻も納得されました。
最終的に自己破産は回避され、競売を避けつつ債務を85%圧縮。
長期返済の負担は残るものの、「自分たちの責任を果たしながら再出発できる」という安心感が得られたことで、精神的にも大きく前を向ける結果となりました。
「20年は長くて辛いけど、もう一度やり直したい」と語るご主人の表情には、再建への決意がはっきりと感じられました。
任意売却は、単に家を手放す手続きではなく、人生を立て直すための一歩であることを改めて実感された事例です。
関連記事:任意売却後の残債はどうなる?払えない時の対処や時効について解説
相談員のコメント
ご主人は当初、深い喪失感から言葉も少なく、「もうすべて終わった」とおっしゃっていました。
しかし奥様が冷静に行動を起こし、夫婦で新しい生き方を模索されたことが転機となりました。
店舗の引渡しの日、涙を流しながら「ありがとう」と言ってくださったご主人の姿は忘れられません。
任意売却は“家を失う手続き”ではなく、“人生を取り戻すための手続き”なのだと、改めて感じた事例です。
任意売却を終えた田中様(奥様)のご感想
あの頃は「お店を失う=人生の終わり」だと思っていました。
けれど、任意売却で整理してもらい、借金の重圧から解放された今は、心から笑えるようになりました。
夫婦で協力して岐阜県の就農支援制度に応募し、いまは農業をしながら自給自足のような生活をしています。
夫も「もう一度お客様に喜んでもらえるような店をいつか開きたい」と前を向いています。
自己破産は最終手段ですが、任意売却という選択肢があったからこそ、私たちは希望を持てました。 本当にお世話になりました。
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住宅ローンや事業資金の滞納、保証人問題など、ケースによって取るべき手段は異なります。
任意売却119番では、20年以上の経験を持つ相談員が金融機関との交渉から引越し後の生活再建まで一貫してサポート。
自己破産を避けたい方、残債を減らしたい方もお気軽にご相談ください。
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