任意売却の相談先選びを誤り競売予告を受けた葛飾区の事例
「任意売却を頼んだのに、半年経っても売れない」「気づけば競売の通知が届いた」
こうした相談は決して珍しくありません。
任意売却は専門知識が必要な手続きであり、通常の不動産会社では対応できないことも多いのが実情です。
今回は、相談先の選定ミスが原因で競売直前まで追い込まれたK様が、専門会社のサポートにより解決へ至った事例を紹介します。
なお、任意売却の全体像を知りたい方は、「任意売却とは?仕組みやメリット・デメリットをわかりやすく解説」をご覧ください。

- この記事の監修者
- 富永 順三 任意売却119番・代表コンサルタント
- ・年間相談件数3,000~5,000件
- ・8割以上の方が相場に近い価格で売却に成功
- ・売却後の残りの返済額:月10,000円前後の方が多数
- ・くわしい経歴→「競売体験者」だからわかります
目次
任意売却の相談先選びを誤り競売予告を受けた葛飾区の事例
東京都葛飾区:K様(仮名)
職業:会社員 / 年齢:50歳 / 家族:妻・子ども2人
【3LDKマンション】住宅ローン残高:4,300万円 / 時価:3,700万円
無理のない返済計画のはずでした。しかし、昇給は止まり、ボーナスもカット。
ローン滞納に転じた頃には、地元の不動産会社に任せた売却活動も半年以上音沙汰なし。
気づけば銀行から『競売予告』の通知が届きました。
※競売予告とは、期限の利益喪失・代位弁済の予告通知を受領。競売申立て目前の段階のこと。
痛恨の価格設定ミスが事態を悪化させた
K様が最初に相談した不動産会社は、任意売却の実務を知らず、ローン残高に加え仲介手数料・滞納管理費・引っ越し費用まで上乗せした「完済前提」の価格を設定していました。
結果、実勢価格より500万円以上高く、内覧の反響はゼロ。
半年を無駄にし、その間に保証会社へ債権が譲渡。銀行は「売れないようなら競売にする」と最終通告を出していました。
任意売却119番による立て直し
ご相談を受けた時点で、K様はすでに管理費を含め4か月滞納。
債権者(保証会社)は競売申立て直前の段階でした。当社ではまず、査定価格を再設定。エリア相場を基準に3,680万円で販売開始としました。
同時に債権者へ「時価で売却すれば競売よりも回収額が高くなる」旨を提示し、任意売却の猶予を確保。販売活動を再始動しました。
任意売却による解決の流れ
- 債権者:都市銀行系保証会社 → 債権譲渡先サービサー
- 成約価格:3,680万円
- 売却諸費用(仲介手数料・登記費用・滞納管理費・引越費用を含む):約170万円
- 住宅ローン残高:4,300万円
- 売却代金3,680万円 − 諸費用170万円 = 債権者返済分3,510万円
- 残債:4,300万円 − 3,510万円 = 約790万円
- 債権放棄:670万円(圧縮率 約87%)
- 分割返済:残り120万円を月1万円 × 約10年(完済扱い)
売却活動の流れ
人気エリアである東京都葛飾区は、23区内でも実需層の購入希望が多く、相場水準が安定している地域です。
当社ではまず、近隣成約事例と直近3か月の売出動向を分析し、「早期成約を狙える時価ライン」である3,680万円で販売開始としました。
販売開始後は、既存顧客への優先紹介に加え、ポータルサイト・自社HP・レインズへの即日掲載を実施。
1週間以内に複数の問い合わせが入り、2件の内覧が決定しました。現地では管理状態の良さと眺望が高く評価され、2回目の内覧時に現金購入希望者から申込が入りました。
債権者には、購入申込書と査定書を同時提出し、「時価で売却すれば競売よりも高い回収が見込める」旨を説明。
競売申立て直前であったため、即日で売却同意を取得しました。
結果、販売開始から約3週間で買付合意 → 同意取得後約1か月で決済完了という、実務上も極めてスピーディーな解決となりました。
担当コンサルタントの所感

今回のケースは、「相談先の知識不足」が致命的な結果を招いた典型例です。
任意売却では債権者の理解・時価査定・交渉スピードがすべて。
通常の仲介業者では扱えない領域です。 K様が早期に当方へ切り替えたことで、競売を回避し、家族で新しい生活をスタートできたことが何よりの成果でした。
任意売却を終えたK様のご感想

最初の半年を無駄にしたことが、今でも悔しくて仕方ありません。
不動産会社に相談した時は、「大丈夫です」「時間はかかりますが必ず売れます」と言われ、信じて待つしかありませんでした。
ところが、何の連絡もないまま半年が過ぎ、気づけば銀行から競売予告の通知が届いていました。
「できないなら、最初からそう言ってほしかった」。それなら別の方法を探せたし、毎晩眠れないほどの不安も味わわずに済んだと思います。
当時は、どうしていいかも分からず、生きた心地がしませんでした。
任意売却119番に相談してからは、説明も明確で、進捗も逐一報告してもらえたので安心できました。もっと早く専門の会社に頼めばよかったです。
住宅ローンの滞納は早期相談がカギ

取材実績:テレビ朝日スーパーJチャンネルで当社の任意売却支援が紹介
今回のように「売却したいのに売れない、買い手がつかない」状況の多くは、相談先選びのミスから始まります。
任意売却を理解する専門家に早くつながることで、選択肢は大きく広がります。
迷ったら一人で抱えず、まずは現状を話してみてください。
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