任意売却後の転居費用が無いので、引越し費用を確保したい。

住宅ローン問題の解決策として任意売却を選択し、無事に買主が見つかったとなると、一般の不動産売買と同じく、引越しをして家を明け渡さなければなりません。しかしながら、引越しに関するお金に余裕が無いケースも多く、新居への移転費用の負担は大きいものです。

そこで、任意売却では慣習として引越し代(引越し費用)の捻出が認められる可能性があり、債務者は新生活のスタートがスムーズにできるメリットを見出せます。このページでは、任意売却で引越し代を確保するコツについて解説して参ります。

引越し代はどのように捻出されるのか?その仕組みを理解する

任意売却による売買代金はどのように配分されるのか

引越し代を捻出する仕組みを理解する為には、任意売却で売却されたお金がどのように配分されるのか(どのような費用が控除されるのか)を知る必要があります。

任意売却において、まずは大抵の債権者が認める配分項目(諸費用)として、

① 住宅ローンの残り(対債権者)
② 物件売却時の不動産仲介手数料(対不動産業者)
③ 抵当権の抹消費(対司法書士)
④ 管理費や修繕積立金の滞納分(マンションの場合)
⑤ 固定資産税等の滞納分(対役所)

等が挙げられます。※但し、ここに挙げた全ての項目が無条件で認められるとは限りません。

次に、交渉次第で認められる諸費用として、
① 引越し代
② 残金の振込手数料
③ 残置物の撤去費用
等が挙げられます。
ちなみに、配分される事が難しい項目としては、引越し先の賃貸契約費や売買契約時の印紙費用、土地の境界確定費用等が挙げられます。

以上のような位置づけを踏まえた上で、引越し費用を捻出する為にどうすれば良いかを考えていく事になります。

債権者も住宅購入者も引越し費用の支払い義務はなく、あくまで善意で認めてくれるもの

債務者の中には、引越し代は売却代金から経費(諸費用)として差し引かれて当然だという間違った解釈をする方が居ます。

そもそも、債権者も住宅購入者(買受人)も、引越し代を支払う義務はありせん。 あくまでも、債権者側の同意があって初めて成立するものなのです。

多くの債権者は、任意売却をしようとする債務者の現状について、金銭的に逼迫している事を百も承知でいます。住宅ローンが払えない程、困窮しているからこそ任意売却に踏み切ったのであって、そんな債務者が引越しの費用まで到底用意する事は出来ないだろう…と。

つまり、売却代金の一部を引越し代として融通する事が出来るのは、あくまでも債権者の善意(厚意)によるものである事を忘れてはなりません。裏を返せば、全ての債権者(金融機関)が理解を示すとは限らないと言う事です。引越し代を全く捻出する事が出来ないケースも決して少なくは無いと心得ておきましょう。

だからこそ債務者は、債権者の理解を得る為の努力を惜しんではなりません。 貯蓄や手持ちのお金が無いが故に転居する事がどうしても出来ない現状を正直に説明し、債権者の心情に真摯に訴える事で、状況が変わる可能性は大いにあるのですから。

同時に、引越し代を確保する事が出来ない場合を想定し、日頃から蓄えを心掛けるようにしましょう。たとえ小額であってもストックしておく事が出来れば、引越し準備金の一部として必ず役に立つはずです。

競売のケースでは引越し代を出す慣習が無い?

競売物件は、主に転売を目的とする不動産業者(買受人)によって落札されるケースが多いのが特徴です。彼らは、物件獲得の為にコストを最も重視します。当然の事ながらコストが掛かればその分、転売時の利益が少なくなってしまうからです。

競売の買受人は基本的にこのようなスタンスにある為、物件の所有者(占有者)に対しても、立退き費用や引越し代等について交渉の余地を与えたくはないと考えています。従って、競売物件の多くの事案において、引越し費用を出す事に積極的に取組むといった慣習はなく、むしろ1円も払う必要はないと考える買受人が多数を占めていると心得ておくべきでしょう。

引越し代がもらえないケースとは?

基本的には、債権者が引越し代を認める上で正統かつ合理的な理由が無いケースと言えるでしょう。いくつか例を挙げると、わずかでも貯蓄がある、お金に換金出来る資産(自動車・貴金属類等)がある、金銭的に頼れる身内が居る等のケースでは、引越し代を要求しても通りにくいでしょう。但し、基準が債権者によっても、事案によっても、さらには業者の手腕によっても変わってくる為、判断の是非は一律ではありません。

たとえば預貯金が無いにも係わらず、引越し費用を立替える為、親戚から一時的にお金を工面する事が出来たとします。立替金で引越しを済ませ、決済時に引越し代をもらう事を認める債権者が居れば、一方で『立替金が出来るぐらいだから少しは余裕があるじゃないか。この債務者に引越し費用を認める必要は無いだろう』と判断する債権者も居ると言う事です。

総じて、引越しを早く済ませる事の出来る債務者(決済前に引越し資金を調達する事が出来た債務者)は、お金に余裕があると見なされ、引越し代が配分されないケースが多いようです。

他にも、物件の売却金が予想に反して低い場合等、配分に余裕が無いことから引越し費用等が見込めないケースが有ります。

また、任意売却を担当した不動産業者の手腕の無さから、債権者が納得する正当かつ合理的な理由を提示する事も説得する事も出来ず、引越し代の確保に失敗してしまうケース等も存在します。

実際に確保できる引越し代の相場はどの程度なのか?

平均的な相場は10万円?30万円程度

平均的な相場としては10万円から30万円の間で落ち着く事案が多いと結論づけて良いでしょう。この数字は、住宅金融支援機構が引越し費用を控除経費と認めた場合の基準額でもあります。

住宅金融支援機構 出典:住宅金融支援機構 http://www.jhf.go.jp/customer/hensai/baikyaku.html

但し、新たな生活を別の住居でスタートするとなると、引越し代だけではなく新居(賃貸)の敷金や仲介手数料、一ヶ月分の家賃等が掛かってきます。債権者の合意を得て10万円?30万円の引越し費用を確保出来たとしても、これら全てを賄う事は難しいでしょう。

さらに、任意売却において引越し費用を受け取る事が出来るのは、最終段階の“決済時”となります。それまでに引越しを済ませる必要がある為、実際には前もって立替える必要があります。後から出る“引越し費用”ばかりを当てにしてはいられません。

“引越し代は債権者から出ないかも知れない”という事を前提に、ある程度のお金を準備しておく事をお勧めします。

根拠の無い高額提示をしてくる業者は要注意!

不動産業者の中には『100万円の引越し代(余剰金)を保証します』といった根拠の無い謳い文句で誘ってくる処も少なくありません。こうした高額な引越し代が認められるケースは実態としてほぼ存在しないことから、悪徳業者である可能性が極めて高いと判断すべきです。

他にも『売却金から余剰金を必ず確保します』や『引越し代を確保できなかった事はありません』等と断言するような業者も信頼しない方が良いでしょう。債務者の懐事情を察すると確かに魅力的なセールストークではありますが、現実はそんなに甘くはない事を知るべきです。安易に上手い話に乗せられないよう、注意する事が肝心です。

引越し代を確保するコツとは?

債権者(金融機関)と任意売却を引き受けた不動産会社との信頼関係+交渉の手腕に掛かっている

引越し代を確保する為には、債権者とのスピーディかつ的確なやりとりが求められます。つまり、交渉する側の手腕に掛かっていると言う事です。

そもそも住宅ローンを破綻させた債務者は、債権者にとって信頼できる存在ではありません。ローンを払わない債務者に、引越し費用までお膳立てする必要があるのか?というのが、多くの債権者の心の声でしょう。

住宅金融支援機構に至っては、2006年5月より任意売却時の引越し費用は極力払わない方針を固めた事が公にされています。その影響で多くの金融機関でも引越し費用を渋る傾向が強くなったと言われています。

債権者の信用度で判断すると、マイナスからのスタートです。そこから破綻した債務者に成り代わり、債権者と何度も交渉を重ね、決裂する事なく任意売却での合意が得られるまで相手を説得し、信頼関係を築き上げて行かねばならないのです。

これは、決して一朝一夕で取組める事案ではありません。任意売却の経験の浅い不動産業者にとっては至難の業と言えるでしょう。

全ては任意売却を引き受けた不動産会社が、債権者といかにして信頼関係を構築する事が出来るか?その為の交渉ノウハウをいかに持っているか?に掛かっていると言っても過言ではないのです。

ひとえに任意売却の実務経験とノウハウがモノを言う

交渉の手腕、それは実績とノウハウの多さに比例します。たとえば、任意売却119番では、年間3000件を超える相談件数をこなして来た実績があります。同時に様々な債権者(金融機関)との実務経験を重ねる事によって培った、多くのノウハウを有しています。

任意売却の全てを知り尽くし、交渉のコツを心得ている専門業者だからこそ、いかなる事案であってもケースバイケースでの適切な対応が可能になるのです。

任意売却の流れ

住宅ローン問題を抱えてはいるものの、まだ任意売却の検討段階にある債務者は、実際に任意売却を選択した後、どのようなプロセスを経て解決に至るのかを実感する事は出来ません。そこで、以下に正しい任意売却の進め方(全12ステップ)について解説を加える事にします。任意売却が成立するまでにかかる時間は平均で1~3ヵ月程度です。

電話・メール相談 面談 物件の査定 債権者との話し合い 任意売却成立 抵当権抹消

1. 電話・メール相談

電話相談には、
土日祝も対応しています

困った時は、”今すぐ”相談したいものです。
特に、ローンの「催告書」や「競売開始決定通知」など、日頃見慣れない書類を受け取った方は、「誰かにアドバイスをもらえるまで、気が気ではなかった。」と口をそろえておっしゃいます。
だから、365日ご相談をお待ちしています。

専門の相談員が電話に出ます

任意売却119番では、不動産の知識のないオペレーターや事務員が電話相談を行うことはありません。
ローンでお困りの方のご質問にきちんと答えられる専門相談員が必ず電話に出ます。
すべての相談員が通話中などの理由で電話に出ることができない時は、折り返しご連絡します。

電話相談員 電話相談員
メール相談は、24時間受付中です

電話に比べ、メールでお答えできることは限られてしまいますが(お話の流れの中でこちらからご質問することができないからです)、
「知らないところにいきなり電話するのは怖い」
「仕事が忙しいので、夜遅くにしか時間をとれない」
「滞納があることをまだ家族に話せていないので、電話では話せない」など、ご事情のある方には喜んでいただいています。

メール相談の様子 メール相談の様子
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2. 面談

プライバシーに配慮した
相談室での個別面談

他の方の目を気にすることなく、ゆっくりお話を伺えるよう配慮しています。

訪問面談も可能です

ご希望により、ご自宅にお伺いします。
同時にご自宅の査定をさせていただくこともできますので、特に、お急ぎの方や競売開始決定通知が届いた方には訪問面談をお勧めしています。

大阪・梅田の相談センターでの面談の様子
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3. 物件の査定

スムーズな売却は、適正な査定から

任意売却を成功さえるためには、できるだけ高く、それでいて現実的に買い手が見つかりやすい価格で売り出さなければなりません。
この判断を誤ると、金融機関に同意してもらえなかったり、買い手が見つからなかったりします。
このようなことがないよう、地域の不動産事情にに詳しい経験豊かな担当がお伺いします。

査定の様子
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4. 債権者との話し合い・売却活動

あなたに代わって、
すべての借入先から同意をいただきます

債権者(借入先)が複数ある場合でも、すべての債権者に同意して頂けるよう交渉します。
相談者様の依頼で任意売却を行わせていただく旨のご挨拶から始まり、売却価格の調整はもちろん、競売や差押さえの取下げ、残債の返済方法、引越し費用の捻出など様々な交渉を行います。

債権者との交渉をはじめます
必要に応じて、弁護士などの
専門家とともに対応します

任意売却と同時に他の借入も整理したい(任意整理)方、自己破産を考えている方、相続や事業承継を検討したい方、は是非ご相談ください。
弁護士への相談も、初回は無料です。

不動産の問題に詳しい弁護士と連携
売却活動

不動産を取り扱うデータベースへの登録や新聞折込・インターネット広告などを通じて売却活動をいたします。
そのまま住み続けたい方には、買い戻し・リースバックのご提案も可能です。

売却活動
引越先もお探しします。

「任意売却するということは、ローン契約を破棄するということ。賃貸住宅には入れてもらえないのでは?」と心配する方もおられますが、大丈夫です。
ご希望の方には、引越先の賃貸マンションなどを紹介します。
「今の家の近くで」「子供の学区内で」などのご希望にもできる限りお応えします。

転居先探しもお任せください
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5. 任意売却成立

決済時に抵当権は抹消されます

買い手が見つかれば、いよいよ契約です。
売主(相談者様)、買主、債権者、司法書士、金融機関(借入先)の担当者などが一同に会して物件の所有権移転、抵当権抹消、差押さえの取下げなどを処理いたします。引越代もこの日にお渡しできます。

決済の様子